介護系のステップアップ資格「実務者研修」ってどんな資格?

介護系のステップアップ資格「実務者研修」ってどんな資格?

弊社の運営する「ケア資格ナビ」は、介護・福祉系の資格についての情報やお役立ち情報を豊富に掲載しているメディアサイトです。気になる資格講座の資料を一括で請求することもできます。

「ケア資格ナビ」では、取得がしやすい「初任者研修」はもちろん、介護業界でステップアップしていきたい人向けの「実務者研修」の資格も人気で、数多くの資料請求をいただいています。

今回は「実務者研修」がどのような資格なのか、人気の理由を中心にご紹介したいと思います。

実務者研修は介護のプロフェッショナルへつながる資格

実務者研修は初任者研修よりもレベルが高い資格で、介護の実践に役立つ幅広い知識とスキルを身に付けることができます。より質の高い介護サービスの提供を目標としている資格です。

実務者研修は、介護のプロフェッショナルである「介護福祉士」国家試験を受験するための必須資格となっています。介護業界でステップアップをしながら働きたい方は、ぜひ取得しておきたい資格です。

実務者研修が人気の理由は?

実務者研修が介護資格のなかで人気がある理由はいくつもあります。ひとつずつ確認していきましょう。

どなたでも受講可能

実務者研修は初任者研修の上位資格ですが、初任者研修と同様に受講要件はなくどなたでも受講できます。必要なカリキュラムをすべて受講すると資格を取得できますので、取得しやすい資格と言えます。

介護福祉士試験の受験資格が得られる

実務者研修を修了するとともに介護の実務経験が3年以上あれば、国家資格の介護福祉士試験を受験することができます。

介護福祉士試験は毎年9万人前後の方が受験する試験です。介護現場で働いている方なら目標としたい資格です。

サービス提供責任者になれる

実務者研修を修了することで、サービス提供責任者として働くことができるようになります

サービス提供責任者とは、訪問介護事業に配置が義務づけられている役職です。高齢者が適切な訪問介護サービスを受けられるようにケアマネージャーと連携したり、訪問ヘルパーのシフト管理などを行います。

医療的ケアを学べる

実務者研修では、医学知識や医療制度などの知識のほか、原則として医師や看護師が行う「たん吸引」や「経管栄養」といった医療的ケアを学ぶことができます。

ただし、実際に現場で行う際には実地研修を受ける必要があります。

給料アップにつながる

実務者研修を修了すると基本給が無資格者よりも高くなったり資格手当がつく職場もあり、給料アップにつながります。厚生労働省の資料を見ると、実務者研修修了者は無資格者よりも平均月給が2万円以上も高くなっています。

またサービス提供責任者になり役職手当がつくことで、給料アップが見込める職場もあります。

保有資格平均月給額(基本給+手当+一時金)
無資格261,000円
介護職員初任者研修285,610円
実務者研修288,060円

参考:厚生労働省 平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果

実務者研修の資格の取得方法

実務者研修の資格は、研修を開催している民間スクールの講座を受講し、必要なカリキュラムをすべて修了することで取得できます。

他の介護資格を何も持っていない場合は、450時間以上のカリキュラムを修了します。

修了試験の実施は義務化されていませんが、スクールによっては理解度を確認するテストを行うところもあります。

実務者研修の講座の特徴

民間スクールで開催している実務者研修の講座は、通信学習と通学学習の併用講座がほとんどです。

実務者研修の講座の特徴は、多くの科目を通信で学ぶことができるところです。空いた時間に自分のペースで学習を進められますので、働きながらでも取得が可能です。

研修期間は無資格の方の場合で約6カ月となり、そのうち通学日数は6日~9日間です。 初任者研修やホームヘルパー資格などの介護資格を持っている場合は免除される科目があり、受講時間もその分短縮されます。

実務者研修で学ぶ内容

実務者研修のカリキュラムは全20科目あります。
初任者研修と共通する内容のほか、幅広い介護サービス利用者に対して一定レベルの介護を提供できることを目標として学びます

医療的ケアの演習では、「たん吸引」と「経管栄養」の方法をシミュレーターなどを使用しながら実技で学びます。

学習内容は以下になります。

学習内容(20科目)

  • 人間の尊厳と自立
  • 社会の理解1
  • 社会の理解Ⅱ
  • 介護の基本1
  • 介護の基本Ⅱ
  • コミュニケーション技術
  • 生活支援技術Ⅰ
  • 生活支援技術Ⅱ
  • 介護過程Ⅰ
  • 介護過程Ⅱ
  • 介護過程Ⅲ(通学必須)
  • 発達と老化の理解1
  • 発達と老化の理解Ⅱ
  • 認知症の理解1
  • 認知症の理解Ⅱ
  • 障害の理解1
  • 障害の理解Ⅱ
  • こころとからだのしくみ1
  • こころとからだのしくみⅡ
  • 医療的ケア(演習は通学必須)

初任者研修と実務者研修、どちらの取得がおすすめ?

実務者研修は初任者研修の上位資格になりますが、受講要件はなくどなたでも受講できます。ですので「介護の世界で働き続けて、将来的に介護福祉士を目指したい」と決めている方は、実務者研修をいきなり取得しても良いかもしれません。初任者研修では介護福祉士試験は受験できないからです。

しかし実務者研修の学習時間は初任者研修の3倍以上で、費用も初任者研修よりもかかります。介護業界でまったく働いたことがない方や6カ月・450時間以上という長めの研修に自信がない方は、初任者研修から取得してその後実務者研修を取得することをおすすめします。

初任者研修で学んだ内容は実務者研修では免除され、費用もややお安くなりますので、初任者研修の資格が無駄になることはありません。

「ケア資格ナビ」から実務者研修の資料を請求できます

実務者研修は国家資格の介護福祉士につながるステップアップ資格として人気の資格です。実務者研修についてもっとくわしく知りたい方は、ぜひ弊社が運営するメディアサイト「ケア資格ナビ」を訪れてみてください。

ケア資格ナビでは実務者研修についてのさまざまな記事を掲載しているほか、講座の受講を考える方は資料の請求も無料で行えます。

介護・福祉にまつわるタイムリーな話題も豊富ですので、ぜひ一度覗いてみてください。